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スピーチ台本は覚えた方がいいのか見出しだけの方が良いのか問題

結婚式のスピーチや仕事での発表会。ネットで検索しても、話し方初心者は台本をしっかり作って練習しろと書いてあったり、キーワードだけにしといて練習を繰り返せと書いてあったりしてどうしたら良いかわからない! そんな人に向けたお話です。

こんにちは、ボイストレーナーの入来院真嗣です。

話し方の悩みは人それぞれ尽きません。同じ悩みでも解決法の向き不向きがあります。

今回はどこかでスピーチをする際台本を覚えたり見出し(キーワード)だけ用意する方法のメリットデメリットをご紹介します。

 
生徒ねこ
おなしゃす!

台本全部覚えるメリット

台本を全部覚える一番大きなメリットは『安心感』です。

何を話していいかわからない、話すのが苦手という人にとって、話す内容が決まっているというのは大きな強みになります

人前で話す経験がない、練習もしたことがないという人は台本を丸々全部覚えてみてもいいでしょう。

また、事前にしっかり話す内容を細かく用意しておくことでスピーチ内容に一定のクオリティが保証されるという点もメリットとして挙げられます

後述しますが、キーワードだけ決めて話すスピーチは練習量によってブレが生じます。緊張のあまり言葉選びを間違えたりしてしまいがちなのです。

反面、台本を全部覚えてから話し始める方法は、台本が飛ばない限り突拍子もないことをいうことはありません。安心して目の前の人たちへの気配りや自身の話し方に集中できるというメリットがあるのです。

全部覚えるデメリット

全部台本を覚える最大のデメリット、それは『硬さ』。

これは人前で話すことに慣れていない人ほど陥りやすいポイントです。

台本を全部覚えそれを思い出すことに一生懸命になった結果、誰に向かって話しているのか、一番伝えたいことはなんなのかという部分が疎かになりがちです

どんなに内容が素晴らしくても、話し方に抑揚がなく一本調子では聴く方が退屈してしまいます。

また、言葉を掛ける対象が決まっておらずふわふわとしたセリフは聞いている人を退屈にさせます。

そしてもう一つのデメリット、それが『話す内容を忘れてしまった時の対処法』です。

 
生徒ねこ
…考えただけで恐ろしい

そう。

話すことに慣れていない人はどうしても緊張とともに話す内容を忘れてしまいます。その時にどう対処するかを決めておかないとそこから地獄になってしまうのです。

例えば『素直に緊張で話す内容を忘れてしまったことをアピールしつつ手前から話なおす』、例えば『謝罪し、一度台本に目を通す』などの行動が必要です。

話し方は話す内容だけでなく、見た目や声の調子などの要素も含め印象が決まります。急に焦ったり卑屈になったりせず、素直に失敗を認めた方が傷が浅く済む場合もあるのです。

見出し(キーワード)だけ覚えるメリット

キーワードで覚えるメリット、それは『台本臭さがなくなること』です。

台本を丸暗記しても注意して話せば問題ないのですが、結構な確率で台詞を覚えてきました感が出てしまいます。

一方キーワードだけ決めて話すことができるなら、それはかなり低減します。

必死に思い出す必要がないので話を聴いている相手に集中しやすく、また、自分の言葉で話すので自然に聞こえやすいです。

また、言葉選びを間違えたとしても修正が効きやすいのがこの方法のメリットです

台本を完全に覚えて話すスタイルはどうしても言葉を間違えた時に話すべき言葉を意識してしまいがちです。しかし、話すべきキーワードだけ意識できれば、冷静に何を話せばいいのか立て直すことができます。

見出し(キーワード)だけ覚えるデメリット

キーワードだけで覚えるデメリット、それは『内容が決まっていない分ムラが出る』点です。

繰り返し練習することで話す内容が安定してくるのですが、それを怠ると話す人の技量によって同じキーワードで話始めても内容に差が出てきてしまいます。

また、『膨らませすぎ』についても注意が必要です。

 
生徒ねこ
膨らませすぎ?

キーワードだけ決めて話始めるという話し方は、一直線にキーワードを拾って話し続けることも、遠回りや脱線をして話し続けることもできます。

この脱線が過ぎると、一体なんの話をしているのかまとまりがなくなってしまいます

自由に話せるからこそどれくらいの時間話し続けるのか、どのくらい掘り下げて話し続けるのかなどの確認が必要です。

結局は練習がものをいう

どちらのスタイルにせよ、練習は絶対に必要です。

話し方に慣れない人ほど練習しましょう。

苦手な人ほど練習しましょう。

それ以外に上達の術はありません。

誰に向かって話しているのか、どんな調子で話しているのか、スマホのムービー機能などで録画してしっかり自分を客観視してみましょう。

また、本番の場所にもし足を運べるなら、そこでも試しに練習をしてみてください。実際の空気感に近い状態で、声の大きさや距離感を意識しながら練習することができるでしょう。

 

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