順序立てて話す大切さは分かったけど、どういう練習をしたら良いか分からない人のために練習方法を提案します。
こんにちは、ボイストレーナーの入来院真嗣です。
話し方の向上のためには物事を順序立てて説明するとか、PREP法(結論・理由・具体例・結論)が大切です。しかし、難しそう、もっとハードル低い練習方法はないのかという質問をよくされます。
今回はそんな人たちにお勧めする練習方法を難易度別に3つご紹介します。それぞれ、“簡単に終わらせることもできるけど色々条件をつけると難易度が変化する練習法” です。ぜひお試しください。
・level2『家から駅までの道順を説明する』
・level3『物語をネタバレする』
練習をする際のポイント
まず話す練習、伝える練習をする際、いくつか気を付けたいところがあります。
簡単です。
でも、それは知識としての話で、実践取り組んでみると奥深さがあると思います。色々条件を変えて少しずつ挑戦してみてください。
何をどのくらい話すのか意識する
まずは大切なのは『相手のことを考える』です。
相手の理解力や自分と相手の専門性の差を常に意識できると、人に合わせて言葉選びができるようになります。
・子供には子供がわかりやすい言葉選びを
・自分の専門職をお客さんに説明する時にはお客さんに合わせた言葉選びを
他にも、同業で同じ以上の知識がある相手なら敢えて用語を使うことで話をスムーズに進めることもできるでしょう。
状況に合わせて同じ説明でも言葉選びを気にしてみる意識はとても大切なので、忘れないでください。
相手が一番聞きたい部分を意識する。
もう一つ、『相手が何を知りたいか』を考えましょう。
同じ話をするにしても、相手が知りたい部分によって話し方は変わってきます。
仕事の上司に仕事の報告として「今日はどうだった?」と聞かれるのと、家に帰ってから家族に「今日はどうだった?」と聞かれるのでは求められるコメントが変わってくるのは想像できると思います。
ご紹介する3つの問題も、それぞれ誰がどんなつもりで聞いているのかを自分なりに変えながら答え方を考えてみましょう。
練習してみよう
level1『その日一番印象に残ったことを振り返る』
level1は言葉を発すること自体が苦手なレベルの人のための練習です。
まずは今日1日の中で一番印象に残っていることを一言で「何々があった」と言葉にしてみましょう。
そこから一つずつ言葉を足していきます。
足し方は様々です。
いつ、どこで、誰が、誰と、何をした。
他にも天気やその他状況、感情、色々足してみましょう。
・昼ごろお茶を飲んだ
・昼ごろ、喉が渇いたのでいつも飲むお茶を飲んだ
・昼ごろ、喉が渇いたので冷蔵庫を開け、いつも飲むお茶を飲んだ。美味しかった。
大切なのは頭の中で思い描いたことや言葉にしたことを実際に口に出してみることです。
声を出す機会が少ない人ほど、急に話さなければいけなくなった時頭が真っ白になります。まずは声を出し、思ったことを口にする習慣をつけましょう。
慣れてる人は朝から自分の行動を振り返って、1分、3分、5分と時間を決めて喋り続けてみてください。
level2『家までの道順を説明する』
多少喋り慣れている人はlevel2です。
自分の家から最寄駅、最寄駅から自分の家までの道順を想像しながら説明してみてください。
相手が地図を持っていなく、メモだけは取れる。そんな状況で家まで、もしくは駅まで相手が無事に移動できるためにはどういう説明をしたら良いか考えながら話してみましょう。
ただ話すだけなら簡単、という人はスマホの地図アプリを立ち上げ、現在地と目的地を適当に設定し、自分なりにその移動をわかりやすく説明するよう努めてみてください。
また、初めの方で述べたように仕事やプライベートなど、どのような状況でどんな相手にこの説明をするかを変えながら挑戦してみてください。
level3『物語をネタバレする』
それも簡単、という人はlevel3、『物語の要約』です。
初めは昔話や絵本などの短い物語が良いでしょう。
どんな世界の、誰が、何のために行動し、どういう展開を経てどう結末を迎えたのか考えて話してみてください。
短い物語が簡単、という人であれば、映画や小説で同じことをしてみましょう。
また、30秒で話すならここを話そう、1分で話すならここを、3分なら、5分なら、と少しずつ言葉の肉付けに挑戦してみてください。
いきなり5分話せと言われても手がかりのない場合は難しいですが、基本の骨組みがちゃんとしていると、あとは足しひきしていくだけなので練習次第です。
同じく条件を変えてみましょう。
子供に話しているのか、大人に話しているのか、物語のどういう側面を一番伝えたいのかなどを意識してみると難易度が跳ね上がります。
おまけ、二人以上でやるlevel5
複数人いる場合はこの遊び(練習)もお勧めです。
1・出題者一人と解答者に分かれます。
2・出題者は画像やイラストを一枚選択、その詳細を言葉のみで伝えてください。
3・解答者はその言葉をもとにイラストを実際に描いてみます。
どれくらい自分のイメージが伝わっているか、人によってどれだけ受け止め方が違うのかをしっかり把握するにはこの練習がオススメです。選んだ画像やイラスト次第で難易度が変わります。
最後に
話し方には想像力がとても大切です。
どういう状況でどんな話をするのかもそうですし、練習の難易度設定に関しても、どんな条件をつけたら難易度が跳ね上がるだろう、自分は何が苦手なんだろうと考えるのがとても大切です。
楽しく練習しましょう!