会話が上手になりたい人。
自分で情報を発信したい人。
そんな人達に読んでほしいお話です。
こんにちは、ボイストレーナーの入来院真嗣(@contro_re)です。
『今回のテーマ』
・会話のために連想力を身につけよう
・段階別の連想力を鍛えるゲーム
・興味を持って”広げる”大切さ
今回は会話力を上げたい人や自己発信していきたい人のためにその基礎をゲーム感覚で鍛える方法をお話しします。
話し方は訓練で成長が可能な分野です。
話し方の生徒は営業職の方から議員さん、そして声優の卵や声優さんなど様々です。
講師業の前は声優のお仕事として、TVCMナレーションや吹き替えなどの声の表現の仕事を事務所を通して経験してきました。
連想力を鍛えれば会話力のための基礎が身につきます。
出来る人はできるけど出来ない人は全くできない『会話』の仕組みを知ることで、誰でも少しずつ上達していくことが可能です。
是非最後までお付き合いください!
会話に大切な”連想力”
会話には連想する力が大切です。
・自分(相手)の発言を広げるため
・自分(相手)の発言をまとめるため
・自分(相手)の気持ちを察するため
自分の発言を広げることができないと、質問された時に補足が難しくなります。
相手の発言を広げることができないと一方通行の会話になりがちです。
自分(相手)の発言をまとめられないと、話が散らかったときに本筋に自然に戻れません。
察することができないと相手の言いたいことを理解することが難しくなります。
これらは全て、会話から ”連想” をすることで可能になります。
そこが問題なんだよね。
簡単な基本を知ろう
簡単なレベル、基礎レベルから積み上げていくと、世の中にある『上手な話し方』のテクニックがすんなり身につくようになるでしょう。
直接的な会話テクニックではありません。
基礎体力づくりみたいなものです。
焦らず下のレベルから挑戦してみてください。
連想力エクササイズ① “しりとり”
そう。
誰もが遊んだことあるしりとりです。
<お題>
『二つの単語をしりとりでつなげてください』
単語は何だって構いません。
このような具合で適当に二つの単語を選び、しりとりをして繋げてください。
といった具合です。
レベル1なのでおそらく簡単です。
なので条件を “2つ” 追加します。
レベルアップしりとり
速さはお任せします。
手拍子をしてください。
A 手拍子をしながらリズムを崩さずしりとりをしてください。
B そして、最初の単語に帰ってきてください。
できるだけ最短で繋ごうとしたり、適当にしりとりをしたのち、そろそろ終ろうかなと思ったらゴールに向かったりしてみましょう。
喋りながら考える練習になる
シンプルで簡単な遊びから始めることで喋りながら考える基礎力を身につけます。
また、脱線した話を戻そうとするとき、考えながらゴールに向かって走っていく練習になります。
『結論を意識しながら話しましょう』というのは簡単ですが、この”意識する”とはこういうところから積み重ねられていった結果だったりするのです。
連想力エクササイズ② “連想ゲーム”
次は文字の連想だけではなく、それ以外の様々な情報の連想です。
どのように連想するかは自由です。
その “連想する力” を段階別に強化していきます。
連想で繋げよう(リズム編)
まずはこのルールを先ほどの条件を組み合わせて行います。
1:適当に二つの単語を選ぶ
2:リズムに合わせて連想していく
3:二つの単語を連想で繋ぐことができたら成功
例えばしりとりの例はリンゴとラッパでした。
自分の中でつながっていると思えたらそれで成功です。
一発で終わらず、クリアできた人は別の単語を2つ選び、さらに速いテンポで挑戦してみましょう。
連想で繋げよう(タイムアタック編)
同じルールで連想ゲームを行います。
ただし、30秒なら30秒と時間を決めて連想し続けてください。
そして連想ゲームのゴールにたどり着いた瞬間が30秒にどれだけ近いかを気にします。
設定した時間を超えたら失敗です。
連想で繋げよう(個数制限編)
・次は連想する個数を自分で指定して行います。
今回はリズムは気にしなくて良いです。
先ほどは間に5つ連想を挟み、6つめにゴールにたどり着きました。
最初と最後の単語を除いて、例えば個数を『2つ』と指定したらこういう具合です。
嘘の話をしたり、話を盛って大きなことを言う慣用句として『喇叭(らっぱ)を吹く』という言葉があります。
ニュートンが木からリンゴが落ちるのを見て万有引力を発見したというエピソードがどうやら盛った話、あるいは嘘だったというエピソードを知っていれば2つで繋げることが可能です。
『考える』というのは頭の筋トレのようなものです。
大切なのは単語ごとにどういった連想ができるか、そしてその連想をしたら何に繋げることができるかを考え続けること。繰り返していくうちに判断力や思考力というのが培われていきます。
2つなどと短く辿り着こうとするとこういう風に若干力技になるので、余裕を持って挑戦してみてください。
連想力エクササイズ③ “クイズを作ろう”
最後は問題文づくりです。
一つキーワードを選んで、それが答えになるクイズを作ってみてください。
例えばキーワードをリンゴとしましょう。
最初はシンプルに
といった具合にヒントを1~2つくらいにしてシンプルな問題を出します。
パッと問題を作れるかどうかが鍵です。
・リンゴといえば青森県だ
・アップル社のロゴにも使われているな
答えから逆に辿れば作りやすいです。
先ほどの連想ゲームと同じ感覚で挑戦してみましょう。
慣れてきたら同じように連想を増やして問題文を長くしてみてください。
作った問題文は “相槌” に応用できる。
会話のテクニックとして紹介されるものの中には、相手の言葉を繰り返しつつ、連想した感想を述べることで相手の話をちゃんと聞いていたよと暗に告げるというものががあります。
会話例「私地元が青森なんですよ」
返答例『青森県ですか。すごい種類のリンゴがあるんですよね?』
返答例『本州最北ですね。冬の寒さが辛そうなイメージですけど実際どうです?』
もちろん相手との関係性やTPOにもよりますが、会話で”連想する”とは結局今回やってきたようなことを意識するということなんら変わりありません。
相手に興味を持とう
今回は会話において必要な “連想する力”、その解説とトレーニング方法についてお話ししました。
会話は反復練習あるのみです。
連想しましょう。
相手に興味を持ちましょう。
興味を持って連想力を駆使すれば言葉は自然に出てきます。何を話したら良いかわからないということはなくなっていくでしょう。
こんなのお遊びだ、なんて思わずにまずは挑戦してみてください。全力で遊べばたくさん学べます。