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表現力を身につけるために、他人に犠牲になってもらう練習法

上達したいけど人前で話すのが苦手な方、表現をするのが恥ずかしい方、まずは気楽に遊んでみませんか。

自分を出すのが恥ずかしい

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あなたは自分の気持ちを素直に表現するのが得意ですか?

 

人からプレゼントをもらって凄く嬉しいのにそれを表現できなかったり、人前でスピーチをすると平坦で退屈だと言われたり、お芝居のレッスンでもっと大きく表現しろとダメ出しされる方は世の中にたくさんいます。

 

そんな人はレッスンでよく、あなたがどう思っているかもっともっと大げさにやって自分の中の枠組みを壊しましょうなんて言われます。

 

もちろんそれは正解です。

 

表現が小さいと言われる人が一度大げさな表現に挑戦してみることで、無意識のうちにこれ以上はやりすぎとブレーキをかけている自分を知ることはとても大切です。

 

しかし、それらはある意味失敗を恐れない人たちの理屈です。

 

ほんの少しでも、変わりたい・変えられるという積極さを持っている人にはぴったりの改善法ですが、そもそも表現することに対して苦手意識を持っている人・人前で失敗をすることを避けたがる人・恥ずかしい・笑われたくないと考えている人には効果が薄くなりがちです。

 

目の前の人が知らない “誰か” の真似をしてみる

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ではそういう人たちに効果的な練習とは一体どういうものがあるでしょうか?

 

私がオススメしている練習方法は『目の前の人が知らない、自分だけが知っている誰かの真似をしてみる』ことです。一人で練習するなら単純に誰かのモノマネということになります。

 

自分を出すのが苦手な生徒さんとレッスンをするとき、誰かの真似に挑戦してもらいます。
条件は一つだけ。僕の知らない、生徒さんは知っているという人物を選ぶことです。その人なら言葉をどうたてるでしょう。どこにアクセントがついて、どこが早口になったりするでしょう。その人はどんな風に気持ちを乗せて感情を表しているでしょう。自分なりに挑戦してもらいます。

 

この練習方法のいいところは3つのステップに分かれている点です。

 

まず一つ目は、他人を借りることで自分の中にある責任の重圧が減るということです。

私はその人のことを知りません。つまり、似てなかったと自ら言わないかぎり私はそういう人がいるんだなと判断するしかないのです。

しかも生徒さんはあくまでモノマネをしただけ。どんな表現をしようと、言われたことをやっただけの生徒さんは正解でしかありません。

自分は何も悪くない。変な表現をしたら笑われるかもしれないけど、笑われているのは自分ではなくその人だ。そう考えられるようになるだけでも表現する側はだいぶ気が楽になります。

 

次に二つ目。
そういった責任を感じず気楽に、言い方は悪いですが人のせいにしてしているうちに、”表現すること”に少しずつ前向きに取り組めるようになります。

心に余裕ができた状態で他人の真似に挑戦すると、自然に枠が広がっていきます。もっと似せてやろうと思っているうちに、音の高低・話す速さ・声の大きさなど、自分の中で無意識に “このくらいで十分” と思っていた以上の表現ができるようになります。想像力が膨らんでいき余裕を持って自分を観察した時、自分の中の当たり前が他人の当たり前とは違うんだということを知れたら大成功です

 

最後に三つ目。枠組みが広がった中で繰り返しいろんな人の真似に挑戦しているうちに、その引き出しの中から無意識に表現を選択できるようになります。気がつくと真似なんかしなくても前より表現の幅の広がった自分の完成です。

 

失敗は悪いことじゃない

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最初に述べた積極的な人の改善法の方が短い時間で効果的なのは間違いありません。上の三つのステップうち一つ目を飛ばしているようなものですから。しかし、それができない人には時間がかかってもこのやり方をオススメしています。もちろん、積極的に表現ができる人も他人の真似はとても有意義です。新しい引き出しをどんどん増やしていきましょう。

 

一番もったいないのは変わりたいという気持ちはあるのに失敗を恐れて何もしないことです。はじめの一歩がなかなか踏み出せない方はぜひ挑戦してみてください。

 

失敗は悪いことではありません。
このやり方ではダメだということがわかった大切な経験です。
反省し、次に活かすことができれば決して無駄ではないのです。どんどん失敗しましょう。

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