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苦手ならやめちゃおう。マルチタスクの悪影響を知ってシングルタスクへ

マルチタスクができなくて悩んでいる。
いろんなことを効率的にできるようになりたい。


そんな人に読んで欲しいお話です。

 

こんにちは、ボイストレーナーの入来院真嗣(@contro_re)です。

普段はプロや歌の専門学生、その他夢に向かって頑張る人たちと一緒に毎日レッスンしています。講師業を始める前は自身も事務所を通して全国CMナレーションやテレビ出演などを経験してきました。


『今回のテーマ』

・人はマルチタスクができない
・マルチタスクの弊害
・マルチタスクをやめるには

 

今回はマルチタスクがテーマです。
マルチタスクは複数のことを同時に処理することをしめす用語です。

レッスンでお話ししていると、自分に能力がないと考えている人の中には『いろんなことを同時にできないせいだ』と考えている人が一定数います。特に内向的な人は『もっとアクティブにいろんなことに手を出さなければ』と思っている人も多いようです。

朗報です。

マルチタスクは必要ありません。
むしろあなたの生産性を下げてしまう可能性があります。

逆にマルチタスクで色々頑張っている人、シングルタスクを意識すればもっと生産性が上がること間違いなしです。ぜひ最後までお付き合いください。

 

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人間はマルチタスクができない

 

何度か他のテーマを話している時に話題にしているのですが、人間は2つのことを同時に考えることができません。

 [ 試してみよう ]


①ネット記事でも本でもいいです。何か文章を見つけて読んでみてください。

②そして文章を読みながら、100から7を引き続けてみてください。


おそらくほとんどの人ができないはずです。
できているという人は本当に文章をスラスラ読め、内容を把握できているか再確認してみてください。どちらも単体でやっているときと同じくらいやれていれば物凄い能力者の可能性があります。

できない人は何も悔しがることはありません。
基本的に人間は二つのことを同時に考えることができない生き物なんです。

このテストでいまいち感覚が分からないという人は実際にあなた自身の家事などの時間を計ってみましょう。

テレビやスマホを観ながら洗い物をしている時間と、洗い物に集中している時間、同じでしょうか?

“マルチタスク” といえば聞こえはいいですが、実際は『気が散っているだけ』にすぎません。様々なことを同時並行で上手くこなして見えるすごい人は、後述しますが一つのことに集中して、切り替えて、また集中するという作業が上手なだけなのです。

 

スマホを見ながら食事もマルチタスク

 

マルチタスクという言葉を聞くと仕事の場面を思い浮かべる人が多いと思います。

しかし、先ほど述べた『テレビを見ながら洗い物』だったりこの『スマホを見ながら食事』といったプライベートでの行動もマルチタスクに変わりありません。こちらも後ほどお話ししますが、仕事でシングルタスクを意識するのが難しい人はプライベートでシングルタスクになれる練習『食事瞑想』をオススメします。

マルチタスクは弊害がたくさんあります。

忙しい人もどこかしらで、しっかりとシングルタスクの時間を作りましょう。

 

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マルチタスクの弊害

 

それではマルチタスクの弊害についてのお話しです。

二つのことを同時に考えられないよ、ということを言ってきましたが具体的にどんな弊害が起こるのでしょうか。

 

どちらにも集中できない

 

イメージ的には、二つのことを同時にやるのだから効率が半分に落ちる気がします。しかし、『学びを結果に変える アウトプット大全』内の記述によると、研究によってはマルチタスクをすることで80〜95%も効率が低下したという一文が見つかります。


マルチタスクは自分自身が『いろんなことを同時にやってる』『大変だけど頑張っている』という満足度以外メリットが少ないです。

2005年にロンドン精神医科大学が報告した情報によると『Eメールや電話によって気を散らされたときビジネスマンのIQは10程低下しており、マリファナを吸引したときの約2倍低下している』というものもあります。

 

生産性が下がる

 

また、ミシガン大学の心理学者の研究によると、生産性もシングルタスクに比べ40%ほど下がると言われています。

二つ以上のことを同時に処理しているように見える人は単に、一つのことに集中、素早く切り替え、また素早く集中をしているにすぎません。

書類作成(集中)
 →電話がきた(電話に集中)
 →さ、書類の続きをしよう(再集中)


イメージするのは簡単だと思いますが、集中力と一括りにしても実は人によってその質は異なります。

『集中する “早さ”』

『集中する “深さ”』

『集中する “長さ”』

タスクが切り替わってもすぐに集中しなおせる、”早さ” が強い人だと問題ないですが、”深さ” や “長さ” が強い人はあまり細かく切り替わると集中力をしっかり発揮できない場合もあります。

力を発揮できないと、生産性が下がるのもイメージしやすいと思います。自分のタイプを意識して仕事や作業を割り振りましょう。

 

脳が衰える

 

イギリスの認知科学センターの話によると、複数デバイス(スマホ、パソコンなど)を使ってマルチタスクを沢山する人は脳の認知機能・感情コントロール機能を司る部分の密度が少なくなり、集中力が減ったり不安感が高まるなどの可能性が高くなると述べています。(関連リンクはこちら

また、最近ではスマホを長時間使う人はそうでない人に比ベて成績が下がるとの発表もあります。スマホでゲームをしたりネットサーフィンをしたり、SNSのチェックに自分で撮った画像の加工など、一つのデバイスの中でもマルチタスキング的な要素がたっぷり詰まっています。

同じように、マルチタスクの状態はストレスが増える、ストレスが増えると短期記憶を悪化させるという情報もあります。

様々な大学や研究者の方がマルチタスクのデメリットについて述べているこの現状をあなたはどう受け止めますか?

 

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マルチタスクをやめるには

 

それでは最後にマルチタスクをやめる手段の紹介です。大きく二つ

・『作業時間を計って集中する時間を決める』
・『集中を妨げるものをなくす』


です。
一つ一つお話します。

 

作業時間を計って集中する時間を決める

 

まずは一つ一つのタスクにかかる大まかな時間を把握しましょう。

すぐに済むものからある程度時間のかかるもの、途中でやめられるものとそうでないものなど種類は色々あるはずです。

それらにかかる時間を一度目安として計測し、どの時間帯、どの仕事の合間にやればいいかを考えます。

一つのことに集中できず気持ちが散ってしまう人は他にやらなければいけないことで頭がいっぱいになってしまっています。

全体の段取りを意識し、今やらなければいけないことに集中できれば作業効率は上がります。計画を立てる時間がもったいないなんて言わず、長い目で見ると自分の成長につながると思って時間をはかり段取りましょう。

 

集中を妨げるものをなくす

 

人間は視覚から一番情報を受け取ります。
余計な情報はカットしましょう。

狭い部屋や静かな場所などがオススメです。

ただし、完全な無音はパフォーマンスが逆に低下するという報告もあります。理由としては『静かすぎるとちょっとした物音が気になってしまう』からです。

歌詞のないBGMや環境音(自然の音)などは集中力が上がるとされているので、そういったものを利用して素早く集中状態を作るのも大切です。

 

騒音で脳を騙す

また、イリノイ大学による別の研究によると『適度な騒音は脳を騙せる』というものもあります。70デシベルくらいの騒音は脳が不快になり、その不快感を遮断しようとするためかえって集中力がますというものです。

集中力を上げる手段はこのようにいくつもあります。

どうすれば一つのことに集中できるのか、どうすれば自分の作業効率が上がるのかは色々試すことが大切です。

 

仕事で一つのことに集中するのが難しい人は食事瞑想がオススメ

 

一つのことに集中するのが難しい人はまずその感覚を掴まなければいけません。そんな時誰でも簡単にできるのが『食事瞑想』です。

やることはとても簡単、『一口ずつ箸を置きながら5感を全て食事に集中し、飲み込む瞬間までしっかり堪能し続ける』というものです。

ある程度時間を取る必要はありますが、集中力を養うにはうってつけの練習方法です。ちなみに何度も箸を置いたりしっかりよく噛む作業が増えるため、食事量の減少・血糖値の安定・メタ認知力の向上など様々なメリットもあります。

 

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シングルタスクは集中力も生産力も増える

 

今回はマルチタスクの弊害についてお話しました。

一つのことに集中して作業ができると、結果的に効率がアップします。

やらなければいけないことが沢山ある現代社会だからこそ、しっかり計画をして、無理なく頑張りましょう。

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