行動に移すのが遅い、誰かに注意されるのが怖い。そんな経験がある人は自分の中に小さなルールを作りましょう。自分の判断を信じることが大切です。
こんにちは、ボイストレーナーの入来院真嗣です。
今回は完璧主義をやめようっていうお話。
これをやめられるだけで人生はだいぶ楽になると考えています。プロやプロの卵1000人以上と一緒にレッスンしてきて感じた、上手くいく人といかない人の違い。
早速お話ししていきましょう。
・合格ラインに幅を持たせよう
・そもそも”完璧” は変化する
気にしすぎない、他人と自分
一つ目のポイントは、なかなか上手くいかない人は「評価」を気にしすぎているということ。
評価には他人からの評価と自己評価があります。
話し方のレッスンをしていると、通常の会話では全く問題を感じられないのに資料の発表や人前でのスピーチ、面接の質疑応答練習となった瞬間に上手くいかなくなる人がいます。
そういう人は大抵怖い上司に強く当たられていたり、 ”スピーチは日常会話とは違う特別なもので色々技術が必要 ” と強く思っていたりします。
ボイトレをしていてもそうです。
ボイストレーニングは本来使うべき身体の部分が使えていなかったり、逆に使いすぎることで自分の発声を邪魔していたりする部分を改善していきます。
それがうまく解決できない人に「今どんなこと考えてる?」と聞くと、“ちゃんとやらなきゃ”、”失敗しちゃいけない” という気持ちが強すぎて周りが見えていない場合が多いです。
他人からの評価も自己評価も、気にしすぎはよくありません。
他人の評価はよく変わる
まず他人からの評価です。
他者から今、あなたの振る舞いや技術に評価がつけられたとします。
そこに分かりやすく揺るがない評価基準があって、それを一つずつ乗り越えていったら合格するというのであればあまり関係ない話なので次に進んでください。
しかし大抵は具体的な基準なんかありません。
ふわっと求められて、ふわっと評価されて、ひどい時は以前と言っていることが真逆だなんていうことが当たり前に溢れています。
生きていく上で他者との付き合いは避けられませんが、自分の評価を他人基準で判断しすぎるのはやめましょう。
自分の中に許容範囲を作ろう
他者に判断を委ねなかったからといって安心してはいけません。自分の中で「このくらいはできて当然」が強くあり続ける人は同じくらい人生がうまくいきにくいです。
もちろん向上心や成長の裏返しでもあるので、そう考えてはいけない訳ではありません。乗り越えられるなら乗り越えられた方が成長の度合いはすごいでしょう。
しかし全ての人が乗り越えられる訳ではありません。
そこで次に大切なのは、そのゴールとは別に「今の自分の合格ライン」を作ることです。
最低限の基準を設定する
その通り。
より正確に言うなら “合格ラインの幅を太く” します。
100点が一番良いに決まっているけど、80点以上は全員合格といった具合です。ゴールに向かって成長していけば良いという考え方で、自分で自分のミスをある程度許してあげるのです。
こうじゃなければいけない、こうしなければいけない、こうしてはいけないといった気持ちはある程度自分を奮い立たせるのには有効ですが、度が過ぎると萎縮してしまい、あなた本来の力が出せなくなってしまいます。
あなたが悩んでいるポイントについて、目標の設定と合格ラインを今一度確認してみてください。
許容範囲の設定は心の余裕にもつながります。
完璧主義になりすぎないほうが自分の能力を発揮できたり、生産性が上がったりするのです。
細かいところを気にしすぎるとかえって全体が見えなくなってしまうでしょう。
そもそも完璧なんて一生ない?
分かりやすい明確な基準がない仕事の場合、そもそも完璧なんてものは存在するのでしょうか?
例えば、過去あなたが行ってきた仕事の中で一番完璧なものはありますか?
あるという人はとても素晴らしい。しかし、それから経験を積んで知識も技術も、視野も広がった今のあなたからみて、もっと完璧にできた箇所はないでしょうか?
状況や仕事内容によって話が変わってくるので細かい指摘はできませんが、ここで言いたいことは『自分の中の完璧の基準なんて簡単に変わる』ということと、そうやって経験で判断基準が変わるように『自分と他人でも完璧の基準は異なる』のです。
それならば完璧を目指すより、ある程度合格の許容範囲を広く持ち経験を積み重ねていったほうが時間にも心にも余裕ができ、生産性が上がり、成長できること間違いなしです。
最後に
完璧主義を求める人は、完璧を求めすぎるあまりその仕事にかける ”時間” を考慮していないケースが多いです。
限られた時間の中できる範囲で成長するためにも、完璧を求めすぎず様々なことに挑戦してみてください!