レッスンを受けている方はたくさんのアドバイスを先生からもらいます。今回はそのアドバイスをより効果的に、自身の成長に組み込むための更新です。
まず、素直にやってみよう
レッスンを受ける生徒さんは基本的に歌がうまくなりたくて通っています。当然ですね。逆に言うと現在の歌声に満足いっていないともいえるでしょう。
先生はそれに対して、知識と経験から改善のためのアドバイスを行います。生徒は自身の今までの習慣、身体の使い方との差が大きければ大きいほどこのアドバイスに違和感を覚えるはずです。
本当にこれで成長できるの?
このやり方は本当にあってるの?
癖が強い人ほど疑問も大きくなります。
しかし、今より成長したいのならまずはやってみましょう。
このブログでは何度か登場する言葉ですが(この先も登場するでしょう)『今のやり方でできないなら、やり方を変え無い限りできるようにはなりません』
自分の中の常識が他人の常識と必ずしも同じではないと知ることは成長への第一歩です。何も変えず、ただ疑うのみで新しいことに挑戦しないのであれば何も変われません。
考えるだけ、やりながら考える、ではありません。”やってから考える”。これが成長への第一歩です。自身の常識の枠が広がれば、違和感は確実に小さくなります。
注意されなかったらokというではない
こちらはしばらくレッスンを続けていった後の注意点です。
レッスンを受けているとき、先生に良いと褒められたり、以前注意を受けた部分に関してあまり注意を受けなくなる場合があります。
この時、ある程度の達成感と成長を実感することは良いことです。自信はさらなる成長につながります。
ところが一部の生徒さんは、褒められたり指摘されなくなった時点で課題を完璧なまでに達成したと感じ引き続きの努力をしなくなってしまう姿がみられます。これは私がいち生徒としてレッスンを受けていたころから教える立場になった現在まで常に一定数います。しかし、これは特にプロを目指している方への言葉になってしまうのですが……、
芸術は一生勉強です。
上には上がいます。
プロがより良いものを生み出すために日々勉強しているなか、プロを目指している段階の人が満足して足を止めてしまっていてどうやってプロに並び、また追い越せるというのでしょうか。
自信と過信は違います。
良いと言われたり何も言われなくなっても、それは「一旦」今求められているレッスンの基準をクリアしたにすぎません。先生は生徒さんの課題とレッスンへの向き合い方を元に、改善点に優先順位をつけて行っているのです。
これを言うと一方でひどく自信を無くす生徒さんもいます。ですが自信まで無くす必要はありません。先生は別にあなたのことを見下しているわけではありません。先生が良いと褒めた時、それは確実に一歩前進している証拠です。成長を確信し、より洗練されたものになるようさらなる努力を重ねましょう。
最後に
何度レッスンを受けても成長が感じられない。そんな時に先生を疑うことを100%間違いとは言いません。時にはその疑問から現在の問題が解決することもあるからです。
しかし単純に全てを先生の指導力のせいにしてはいけません。ここで疑うべきは先生の言葉の選び方と、自分の言葉の受け取り方です。両方を疑って、先生のアドバイスはこういうことを言っているんじゃないかと多角的に試してみましょう。
これは結果として遠回りになるかもしれません。なるかもしれもしれませんが何も変わらないより100倍マシです。失敗しても、そのやり方は間違いだということがわかっただけで大きく前進です。ただし、喉に痛みを感じた場合はただちに練習をやめ、そのやり方を絶対に繰り返さないようにしましょう。