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こんにちは、ボイストレーナーの入来院真嗣です。
あなたは誰かと話す時 “もっとこう思われたい” とか、”こう思われたくない” といった願望はありますか?
人の印象というのは努力次第で変える事ができます。
今回は、舞台俳優や声優のお仕事をいただいた経験からその辺りについてお話しします。
・自分はどんな印象を与えたいかをハッキリさせる
・話し方は習慣の積み重ね
どういう場面を想定していますか?
いい印象といっても様々です。
TPOによってふざけて騒いだり盛り上げたりする積極性や協調性・明るさが大切な場もあれば、淡々と状況を判断し冷たいくらいに的確な判断が下せる人が重宝される場もあります。
もちろん今言ったのは極端な比較ですが、大切なのは『あなたがどんな役割を求められているか』、そして『あなたがどんな印象を相手に与えたいか』です。
1. 求められているものを考える場合
大勢の前での講演会や発表会。
この場合後述する “自分をどう見せたいか” だけでなく、求められている役割から考えることも有効です。
協調性や親しみやすさをもって聴き手を巻き込んでいくのか、圧倒的な説得力と確かな技術で聴き手の関心を買うのか、合わせ技のように、親しみやすさで引きつけてから、情熱と技術で感心させるのか。
どれも正解です。
自分なりに考えたとき、こういう役割(キャラクター)が自分には求められているんだろうな、という部分を考え、そこに自分なりに寄せていくのです。
真面目さが求められているなら真面目な人の話し方や振る舞いを。明るい人が求められているなら明るい人の話し方や振る舞いを。優しい人なら、リーダーシップを発揮する人なら、サポートするなら、共感させるなら、気を引き締めさせるなら、、、
そういう一つ一つの具体的なゴールを設定し、想像しながら話し方の練習をしてみましょう。
苦手意識を持ったままぶっつけ本番するタイプの人ならそれだけで何倍もいいお話ができること間違いなしです。
与えたい印象から考える場合
具体的に求められているものがない場合、自分が相手に与えたい印象をしっかり考える事が大切です。
心理学用語では “自己呈示” という言葉があります。
ありのままの自分を見せるわけでなく、見せたい自分をマネジメントし、印象操作を行うという言葉です。
身もふたもない言い方をするなら、人は全てを曝け出してありのままの自分で生きているわけではなく、そんな言葉があるくらい、誰だって仕事の都合やその他対人関係の中で印象をコントロールして生きているという事です。
話し方の練習をしていると、自分に嘘をつく、お芝居をしているようで嫌だという方も稀にいますが、これは捉え方の問題です。嘘やお芝居というネガティブな連想をせず、“あなたのことをどう判断したらいいかまだ迷っている相手に対して分かりやすく示してあげる”、というイメージで接してみてましょう。
あなたが相手に与えたい印象が真面目さなのか親しみやすさなのか、そういったことを考えながら訓練してみてください。大切なのは最初から最後まで「あなたがどう思われたいか、あなたはどんな人だと噂されたいか」です。
印象とは服装といった見た目から始まり、姿勢や動作、表情、そして声や言葉選びから相手が受け取るその人への判断を指します。具体的に何をどう変えたらどういう印象になるかは、後日また別記事でご紹介します
話し方は習慣の積み重ね
すぐ上で「印象」とは何かという説明を簡単にさせてもらいました。
これらは全て、積み重ねだということを忘れないでください。
少しだけ人生訓にも近いものがありますね。
今回の場合 “今” とはあなたの印象、話し方です。
変えたいならあなたが求められる印象や与えたい印象をしっかり考え、自分なりの理想の話し方に近づいていく練習をしましょう。
誰だって初めはぎこちないものです。
繰り返し行うことによって無意識になり、気づけばそれが新しいあなた自身になります。
最後に
今回はまず相手に与えたい印象は積極的に自分で考えていいんだよというお話をしました。
練習し初めの頃に誰かにバカにされても気にしないでください。
あなたの理想はあなただけのものです。自分を馬鹿にする人に気を遣ったところで、あなたが理想の話し方に近づく日は来ないでしょう。
あなたの頑張りが報われる日がきますように!