不安になったり考えがまとまらない。
食欲が増した気がする。
そんな人に読んで欲しいお話です。
こんにちは、ボイストレーナーの入来院真嗣(@contro_re)です。
普段はプロからプロ以外まで幅広く夢を追いかける人たちと歌や話し方、声優のレッスンをしています。おかげさまで1000人以上の人と一緒にレッスンしてきました。
『今回のテーマ』
・不安が多い人はセロトニンを増やそう
・セロトニンが足りない人のデメリット
・セロトニンを増やすには日の光や単調なリズム運動がオススメ
今回はセロトニンのお話です。
普段不安になりやすい人、なかなか考えがまとまらない人はセロトニンが不足しているかもしれません。特にこれから秋冬にかけて、頑張りすぎている人は『冬季うつ』という症状が出てくる人もいます。
頑張りすぎている人、なんだか疲れが取れない人、ぜひ一度この記事を読んでみてください。
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日の光を浴びてセロトニンを増やそう
そもそもセロトニンってなんでしょう?
惜しい。
セロトニンは神経伝達物質、つまり身体の中で分泌されるものです。脳内物質の一つで別名『幸せホルモン』と呼ばれ自律神経のバランスを整えるとされています。
このセロトニンが分泌されると、神経を興奮させるノルアドレナリンや快感増幅のドーパミンを適度に制御、結果的に精神の安定や平常心を作るとされています。冷静に物事を考えられるので直感力も上がりますね。不安になりやすい人、落ち着きがなく考えがまとまらない人はこのセロトニンが少ない場合があります。
ボイトレ的には新しい何かに挑戦しようとしているに失敗を恐れて及び腰になったり、考えてばかりでなかなかうまくいかない人はこれに近い状況かもしれません。
そしてこのセロトニンは日の光を浴びることで増えるとされています。
セロトニンは幸せホルモン、ざっくり言うと自分の身体の中にある精神安定剤のようなものです。これが少なくなるとデメリットが多いので、できれば日光をしっかりと浴びる習慣を作ってください。
セロトニンが不足すると
ではその他にセロトニンが不足するとどうなるのでしょうか。
のびのびと気持ちよく歌うためには姿勢の改善が必要なのですが、そのためにもセロトニンの分泌が必要です。
もっと一般的な枠で言うと、セロトニンの不足によって睡眠・覚醒のリズムが崩れるとされています。
セロトニンは睡眠ホルモンである “メラトニン” の原料なんです。二つは陰陽の関係で、日中セロトニンが多いとメラトニンは抑制、夜中メラトニンが増えるとセロトニンが抑制といった関係で1日のサイクルを作っています。
これが崩れると『セロトニンが足りないからメラトニンが作れない→良く眠れない』、『メラトニンが分泌されて眠れたけど覚醒時にセロトニンが足りない→なかなか起きられない』といった状況に陥りやすくなってしまいます。眠れない、起きれない、どちらもセロトニンが関係してきます。
また、ストレスによってもセロトニンの分泌は減ってしまいます。これによりイライラしやすくなりストレスが慢性化という悪循環を引きを越します。他にも向上心や協調性の低下、鎮痛効果が少なくなることで “痛み” を感じやすくなったりしてしまいます。
つまりセロトニンの分泌が少ないことは多方面にあまり良くない影響を与えるのです。少しでも日光を浴びてセロトニンの分泌を安定させ、マイナスの影響を取り除きたいですね。(日光を浴びる以外のセロトニンの分泌については後述します。
忙しい人ほど日光を浴びる機会が減る(セロトニンの現象
しかし日光を浴びるのが良いと言われても、なかなか実行に移すのが難しい場合があります。
特に社会人の方は大変です。
満員電車を避けるために朝早くから出社をしなければいけなかったりどうしても仕事が片付かず夜遅くまで残業したり。さらにはそんな仕事を日中ずっと建物の中でしなければいけないなど日の光を浴びるチャンスが減ってしまっています。
身体は疲れていくのに日の光を浴びず運動もできず、結果的にセロトニンが不足しているのでうまく寝付けない。寝付けないと疲れが取れず翌日に残る。それでも仕事はしなければいけない。……悪循環です。
日照量が少ないとセロトニン分泌のチャンスも減る
また冬場は日照量が夏より少なくなります。日照量が少なくなるとセロトニンの分泌も少なくなり、結果的にイライラが増えたり睡眠時間が長くなったりしてしまうのです。
これは緯度が高く日照時間の短い北国ほど、冬季うつ病の発症率が高いことからも関係性があるとされています。
セロトニンの分泌を増やすには
それではボイストレーニングにも睡眠にもその他日常生活にも大切なセロトニン、一体どうやって増やせば良いのでしょうか。
・日光を浴びる
・適度な有酸素運動
・リズム運動
①日光を浴びる
これは初めにお話ししました。
日光を浴びることでセロトニンが分泌されます。
また、セロトニンが原料の一つであるメラトニン(睡眠ホルモン)は日光を浴びてから約14時間後に分泌が増加するとも言われています。
メラトニンを抑えセロトニンを分泌し目を覚ます、14時間後にメラトニンが分泌されセロトニンが抑えられ眠たくなる。この生活リズム(サーカディアンリズム)を安定させるためにもできたら朝起きると同時に日光を浴びましょう。
長ければ良いと言うものでもなく、時間は大体10分から30分とされています。太陽を見る必要はありません。日の光を浴びましょう。
②適度な有酸素運動
セロトニンの分泌には適度な有酸素運動も効果的とされいます。
適度とはどれくらいか。
セロトニンは運動を開始してから5分後に高まっていき、20〜30分後をピークにまた低下していくそうです。
ジョギングや水泳、サイクリングといった運動をそれくらいの時間を目安に行いましょう。
しかし分泌させたいのは「幸せホルモン」の名前をもつセロトニンです。自分が運動をしていて辛いと感じていたり嫌々行っていた場合はあまり効果が出ないので注意しましょう。そういう方で日の光を浴びる以外の分泌方法を試してみたい方は③をお試しください。
③リズム運動
セロトニンの分泌には一定のリズムで筋肉の収縮・弛緩起きる運動が良いとされています。
先ほど②でのべた運動もリズム運動の一種です。
しかし、それら有酸素運動以外にも、食事(ガムを噛む)、呼吸、ウォーキングといった筋肉の収縮と弛緩が起きる動作もセロトニンの分泌には一定の効果が見込めるそうです。
また、一人でやるよりみんなで楽しくやった方が効果が高いという報告もあるのでぜひ家族で、あるいはお昼休憩などに友達とゲーム感覚で刺激してみてください。
(おまけ)トリプトファンを摂取する
もう一つ。セロトニンの分泌が大事で、分泌を促す方法をいくつかご紹介しましたが、セロトニンの材料である必須アミノ酸・トリプトファンが必要だということをお話ししておしまいにします。
トリプトファンは人体で生成できないので食事からの摂取が必要です。
ではどんな食材に多く含まれているのか。ざっくりとバナナやナッツ類、大豆製品や乳製品に多く含まれるとされています。
これらをまとめると極論ですが『朝起きて10〜30分光を浴びた後、バナナを食べ、食後にみんなでウォーキングをする』とかなり健康に良さそうですね。脳内物質といいますがセロトニンの9割は腸にあるとされています。腸内環境を整えるのは幸せホルモン増加につながるのでぜひ大切にしてください。
いろんなものが影響しあっている
今回はセロトニンについてお話ししました。
疲れが取れない人、考えがまとまらない人、眠れない人、寝過ぎてしまう人。可能性としてセロトニンが少ない場合があります。
なのでそれらを防ぎ精神を安定させたければセロトニンを一定量分泌させなければいけないのですが、セロトニンを作る材料の一つは人体では作れない必須アミノ酸・トリプトファンでした。このようにたくさんのことが作用しあっていろんな現象を起こしています。
少しでも安定したメンタルであなたの物事がうまく進むよう願っています。
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