プロになるために必要なことを知りたい。
そんな人に読んで欲しいお話です。
こんにちは、ボイストレーナーの入来院真嗣(@contro_re)です。
普段はプロや歌の専門学生、夢に向かって頑張る人と一緒に毎日レッスンしています。講師業の前は自分も事務所を通して声優や俳優、音楽活動を経験してきました。
『今回のテーマ』
・プロのイメージ
・プロ歌手に必要なこと
・最後は行動力
今回はプロとアマチュアの違いについてです。
皆さんはプロと聞いてどんな人たちを想像しますか? また、アマチュアといったらどんなイメージでしょう?
もしあなたがプロを目指しているなら、目指すべき “プロ” がどんな人なのかをしっかり把握し行動することは必ず役に立ちます。
実際にプロとして、そしてプロと一緒にお仕事をしてきた経験をもとにお話しさせてもらいます。ぜひ最後までお付き合いください。
あなたが思うプロのイメージ
まず初めにプロのイメージについてです。
あなたは『プロ』と聞いてどんなイメージを持つでしょう? 今回は大きく3つ選んでみました。
① 技術が高い
② 生産性が高い
③ 収入を得る
①技術が高い
まず誰しもが思いつくのが “技術力” です。
プロはアマチュア、普通の人に比べて技術があります。技術があるから人はお金を払います。例えばビジネスでSNSのアカウントを作りたいと思った時、
『SNS(Twitter等)のアカウント作成を代行します(一件5万円』
あなたは依頼しますか?
高い!
高いですね。
誰でもできるようなことにお金を払おうとする人はいません。
ではもう一つ価値がついたらどうでしょう。
SNS(Twitter等)のアカウント作成します。
同時にwebマーケティングの技術を駆使し、サクラじゃない本物のファン、フォロワーを10万人獲得します(5万円
どうでしょう?
5万円で本物の顧客10万人を用意してくれるなら安いなんてもんじゃないですね。逆に怪しいくらいです。
仮にこれが詐欺ではないとすると、あなたが普通にビジネスを始めて10万人の顧客を手に入れようとしたらどれくらいの時間とお金がかかるでしょうか。
5万円じゃできないですよね。
自分じゃできないことができる。
対価を払っても魅力を感じる。
これがプロです。
技術を持っているからプロ、というわけです。
②生産性が高い
次に思いつくのが『生産性』でしょうか。
圧倒的な技術がなくても構いません。普通の人ができることでも、普通の人以上に安定して大量に生産できるとそこには価値が生まれます。
例えば『同じものが1000個必要になった時』を想像してください。
あなたが必死に頑張れば1日10個作ることができます。
ただし他のことが何もできません。
そんな中、誰かが『同じクオリティで1日200個作ってくれて5日までに1000個用意する』と言われたら依頼したくなりませんか?
あなたは対価を支払うことでその時間を別のことに当てることができます。必要なものも手に入ります。
ここに価値が生まれるなら、1日200個作れる人は『プロ』だと言っていいでしょう。生産性も大きな要因の一つです。
③収入を得る
ここまで話した2つには共通の単語が出てきます。それが『お金』です。
自分の行動、技術で収入を得るという行為はやはり『プロ』と言っていいでしょう。
ただしある程度責任はついてまわります。
一度収入を得たからといって、出来上がったものに相手が納得しないなら次はないでしょう。対価に対して一定に責任を果たすこと、それを続けられること。収入に注目した場合これがプロの条件です。
プロの歌手とアマチュアの違いは?
それでは『歌手』という職業において『プロ』とは一体どのような人たちでしょう?
プロの歌手というといろいろなイメージがあります。先ほどのポイントで考えると『技術力』や『生産性』、そして『収入』がポイントです。
技術力
プロの歌手における技術力といったらなんでしょう?
そうだね。
歌がうまい、表現力があるといった部分が技術力に当てはまるでしょう。
生産性
プロの歌手の生産性といったら『新曲』が想像できると思います。
例えば一曲発表して売れたとして、売れる売れないは別にして新曲を発表しない歌手がいるでしょうか? いないですよね。
早い遅いは別にして、求められているところに求められたものを提供するのはプロならではの仕事です。
収入
そしてしつこいくらい出てくる『収入』。
これはプロの歌手において絶対に外せないものです。CD販売やライブのチケット売り上げ、グッズ販売、握手券など、価値のあるものを提供して対価としてお金をもらう。これもプロの歌手には欠かせない要因です。
歌が上手くないプロもいる
ぶっちゃけた話をするとこの『収入』、つまりお金を生み出せるかどうかがプロの歌手においては一番大切なんではないかと僕は考えています。
最近は録音した音に対する修正の技術というのは物凄いです。
多少のズレなんて気づかないくらい直せてしまいます。
実際僕が関わったプロの中にも、表現力は抜群にあるけれどピッチ感(音程感覚)はあまりよくないというアーティストがいました。しかし出来上がったCDからは全くそれを感じられません。
配信する分には修正の仕方次第でなかなかのプロクオリティに仕上げることが可能な時代です。もちろんライブはそうはいきませんし、ライブで素晴らしいクオリティの歌を届けることに価値を見出している人もいます。
ですが現実問題、歌が下手でもその他の魅力でファンを獲得し、対価として収入を得ていれば『プロ』として活動を続けることができるのです。
歌が上手くないからこそ成長を応援したい、と言ってお金を出してくれる人がいます。
可愛いから、かっこいいからずっと近くで見ていたいと応援、お金を出してくれる人がいます。
技術のカバーができるようになり、誰でも気軽に情報を発信できるようになった結果実力以外の部分がより大切になってきました。頑張って技術を磨けばファンがついてくるという人は、決して悪い考えではないですが、並行して売り出し方を考える必要があります。
プロとアマの違いは収入、すなわち行動力
というわけで歌手を目指す上で必要なのは技術だけではなく、いかにお金を生み出す方法を知っているか、またはその方法に関われるかというお話しでした。
ではどうすればお金を生み出す方法を思いついたり携われたりするのでしょう。
大切なのは『行動力』です。
こういう形で行動したらどうなるんだろう?こういう計画で行動したらこういう結果が生み出せるだろうか?
何度も挑戦して試行錯誤することが大切です。
いきなり一つ目のプランが大当たりしてプロになれるなら今頃プロだらけです。
行動して、修正して、また行動して。プロになりたいなら考えながら行動し続けることが大切です。
もちろん行動しなくても構いません。
暑苦しい活動は自分のキャラクターやスタイルと違うという人もいるでしょう。しかし、行動量と行ける場所、見える範囲は基本的には比例します。
好きで音楽をやっていて自分がいいと思った物だけを発表し続けているように見えるアーティストでも、影でしっかり体づくりをしたりアドバイスをもらったりしていることもあるのです。
あなたはどんなプロになりたいですか?
今回は歌がうまいだけがプロじゃないという部分についてお話ししました。
あなたはどんなプロになりたいですか?
上手いと思われたいのか、上手いと思われて対価としてお金が欲しいのか。それとも好きなことをやってお金が欲しいだけなのか。お金は少なくていいけど承認欲求を満たしたいのか。
どれも立派な理由です。
自分がどんなプロになりたくて、そのためにはどんなことをしたらたどり着けるだろうかということは常に考えましょう。
何をもってプロなのか、あなたのゴールはどこなのか。
漠然と進むより余程効率的です。しっかり考えて自分だけの夢を追いかけてください。
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