現在声優や俳優、歌やダンス、楽器など何かしらの養成所・専門学校に通っている人たちに読んで欲しいお話です。先の見えない不安の中で一緒に頑張ろうとスタートした仲間たちですが、いつの間にかみんなと仲良くなることが中心になってしまっていないでしょうか。心当たりがあるという方はぜひ最後まで読んでみてください。
こんにちは、ボイストレーナーの入来院真嗣です。
自身が芸能事務所で活動させてもらう前は付属の養成所に通っていました。特待生になり、その後契約といった流れです。
現在は個人でボイストレーナーとして活動し、歌の専門学校での授業も担当しています。
今回は心構えのお話。
学校や養成所は夏休みを前にしてひと段落、といったところです。
初めのうちは横並びでスタートしたはずなのに、数ヶ月経ったことで少しずつ差が出てき始めてきています。この差は一体何でしょう。
また、この差に気づくことができないと夏休みを挟むことでさらに差は広がっていくことになります。一度初心を思い出して今の自分と照らし合わせてみてください。
声優を目指している人。歌手を目指している人。その他モデルや俳優などの世界に憧れている、または悩んでいる人に読んでほしいお話です。夢の世界は本当にキラキラしていて素敵な人で溢れています。そしてそこは同時にビジネスの世界です。是非最後までお付[…]
何を目的に入ったのかを考える
まず初めに考えて欲しいこと。
それは、『自分が何のために学校・養成所に入ったか』ということです。
事務所直結でノウハウを吸収しつつ直接的なアピールができる
基本的な技術を吸収しつつ自分の夢を具体的にしていく
などなど、学校選びの際自分なりにしっかり考えたことと思います。
そのモチベーション、意識は今も変わらずハッキリしているでしょうか?
学校は自分を磨く場所
当たり前の話ですが、全員が足並み揃えて毎年プロになっていくわけではありません。自分はプロになれるのだろうかといった不安は誰だってずっと付き纏います。
そんな中、同じ授業やレッスンを受けている仲間とのコミュニケーションはとても安心します。
不安を共有したり
夢を語り合ったり
同じ目標を持っている人が普段どういった生活をしているか知ることができると、少し安心できたりもするのです。
とても大切です。ただし、
一例ですが、バイトばっかりでレッスンの課題を全然やれなかったなんていうのは『ゲームしててテスト勉強全くしてないわー』というのと全く同じです。
中学高校ではそれでよかったのかもしれません。
変に勉強したなんて言ったり、一人だけ頑張っていると影で話のネタにされたり仲間に入れてもらえなかったりすることもあったでしょう。
しかし、プロを目指して頑張っている今の場所は違います。
周りは仲間でもありライバルです。
同じじゃダメなんです。
誰よりも個性をアピールし、誰よりも技術をアピールしないとプロにはなれません。
本当のライバルはデビューしている先輩たち
僕は養成所では声優の勉強を中心にやっていました。
ある舞台に出演したときの打ち上げです。第一線で活躍する脚本家の方とお話しさせていただく機会があり、こんなことを聞かれました。
何気ない会話でしたが、身が引き締まったのを覚えています。
クラスのみんなが課題や練習をサボっているからといって自分もサボっていてはプロにはなれません。
クラスの中で少し技術が高いくらいでもプロになれるとは限りません。
あなたはこれからプロの世界に飛び込み、プロとして “仕事” をしていくのです。
本当のライバルは周りではなく、道の先を行く先輩たち、そして何よりどこまでその道を進むかという自分自身だということを忘れないでください。
周りの雰囲気に流されないよう注意しましょう。
自分のゴールと現在地を再確認する
冷静になったら一度現状を再確認しましょう。
技術面で足りないものはないか、外見や立ち振る舞い等で自分の商品価値を下げるようなことをしていないかなど一つ一つ確認してみてください。
専門学校も養成所も、それぞれ一長一短ありますがその期間は大体半年から2年といったところです。
逆に言えば、その期間のうちに自身の商品価値の片鱗を見せないとプロにはなれないということです。
もちろん養成所を渡り歩いたり学校に入り直す、フリーで活躍するなどの選択肢もありますが、何となく過ごして無駄にした人はほとんどの確率で次も無駄にします。結局本人の意欲がものを言うのです。
プロも卵も時間は平等
学校や養成所の仲間とゲームをしたりして授業前後の時間を遊んでばかりいませんか?
絶対楽しいに決まっています。
するなとは言いません。
自分磨きの時間を削ってまでただ遊んではいないかと言う質問です。
休息やストレス発散も必要ですが、そうしている間にもプロは現場を踏んで経験値を増やしています。
あなたはそんなプロに追いつき追い越せしなければいけません。
こんにちは、ボイストレーナーの入来院真嗣です。先日うちの猫がこんなツイートをしました(先生はたまに、私(僕)プロになれますか?って質問されるらしいんだけど、これって変だよね?なれませんっていったら諦めつくのかな?なれますって言ったら[…]
今の時間使い方は本当に正しいですか?
時間は誰しも平等です。
プロより練習しなければいけない卵たちは、現場を経験できずバイトしなければいけない毎日です。技術と向き合える時間はプロより短いでしょう。
そんな短い時間の中でプロに追いつかなくてはいけません。
もう一度聞きます。
人生は一度きりです。
後悔のないように過ごしましょう。
レッスンを受けていて自分のやりたいことを制限されている気がする。自分の個性が潰されている気がする。違うジャンルに寄っていってしまわないか不安だ。そんな人に読んで欲しいお話しです。今おこなっている練習は何のためにやっているのかというところを[…]