自分のやりたいことがここではできない
そんな思いがある人たちに読んで欲しいお話です。
こんにちは、ボイストレーナーの入来院真嗣(@contro_re)です。
普段はプロやプロを目指す専門学校生などと一緒にレッスンをしています。
講師業の前は芸能事務所で声優や俳優、音楽活動を経験してきました。
『今回のテーマ』
・リセット癖の特徴
・リセット癖のデメリット
・リセットのメリット
・リセット癖をつけないためには
今回は、夢を追いかけて破れていった人を含め1000人以上出会ってきた経験からリセット癖をテーマにお話しします。
しんどくなった時にその環境から逃げ出すことは選択してとても大切です。その反面、ちょっとでもストレスがたまるとすぐに逃げ出してしまうことはあまり良くないとされています。
逃げることが悪いのではなく、『リセット癖』ばかりが強く出すぎると損することもあるんだくらいの気持ちで引き出しを増やしてみてください。
リセット癖とは
リセット癖とは仕事やSNSでの人間関係など、様々なことに疲れてしまって思い切ってリセット、環境を変える手段をついつい何度もとってしまうことです。
SNSで過去の投稿を全部消す
急に連絡を取れなくする
昔の友人等との集まりは参加しない
これらが絶対に悪いというわけではありませんが、リセットの特徴です。
現代ではコミュニティが多様化し、気を遣う・空気を読むということがすごく求められているように感じます。またSNSなどで良くも悪くも、浅く、薄く、広く、気軽に誰とでもつながれるようになったため、リセットに抵抗感がない人が増えた気がします。
そう。
気軽に、簡単に人と繋がれるようになったからこそ、気軽にリセットするようにもなったとも言えます。
リセット癖のある人の特徴とは
・自分の意見を主張できない
・自分を追い込みすぎている
・不安や自己嫌悪といったストレスから何も考えたくなくなっている
・身勝手になっている
リセットをしやすい人はいい意味でいうと空気をすごく読む、周りに合わせて自分の主張をあまりしない人に多いです。
誰かのせいで自分が我慢しなければいけない状態が続くのはしんどいですよね。
しかも相手が、それを当たり前のように振る舞ってくるとそのストレスはとても大きなものだと思います。
一方で4つ目の身勝手になっているは逆のタイプです。
自分のやりたいことをしたい、自分のことを誰もわかってくれない、などと少しでもストレスや不満を感じたら『ここは自分の居場所じゃない』と環境を変えてしまいます。
このタイプ人は自分発信で挑戦していく人生ならリセットが多くてもうまくいく場合もあるのですが、どこかに所属して働いていくのがとても難しいみたいです。
対人関係リセット癖のデメリット
それではリセット癖のよくない面について4つほどお話しします。
『デメリット4つ』
①表面的な関係が多くなる
②人との出会いが雑になりがち
③他人に興味が持てなくなる
④軽薄な人間だと思われる
リセットは決して悪い面だけではないのですが、デメリット面では繰り返していくうちに①から④に向かって進行しがちです。
一つずつみていきましょう。
①表面的な関係が多くなる
表面的な付き合いがダメなわけではありません。
しかし、ある程度進んだところでリセットが起こることが毎回になってしまうと、それより先の深い付き合いというものはできないままになってしまいます。
さぁこの参考書で歴史の勉強をしよう!と思った人が途中で勉強が辛くなり、参考書がいけないと本を買い替えたとします。
買い替えた本で一から勉強を始め、やはり途中で勉強が辛くなりまた本を買い換えます。
すると、平安時代くらいまではすごく詳しいけどそこから先は全くわからないといった人になってしまいます。
もちろん技術面においては勉強したところを踏まえた上で次に生かすことができるのである程度積み重ねが可能ですが、人間関係の場合全員同じペースで付き合いが進むことはありません。
②人との出会いが雑になりがち
雑、というと語弊があるかもしれませんがリセットが染みつき始めると『どうせいつか人は別れるんだから』『ずっと付き合いがあるわけじゃないんだし』という答えから人付き合いをしだすのでいまいち深いところまで付き合いが進みません。
決して悪いわけではないのですが、どこか達観したような空気になったりどこかいい加減になってしまうので人とのコミュニケーションに対して当たり障りのない会話に終始してしまいます。
それがうまい具合に切り替えの速さなどでプラスされていけばいいのですが、雑でいい加減な対応が多くなった結果、ストレスだけが増えていったりする人が多い印象です。
③他人に興味が持てなくなる
リセットをすることで自分の悩みを解決させる人は基本的に自分の悩みでいっぱいいっぱいです。
自分のことで精一杯なので他人に気を配る余裕がありません。
リセットを繰り返していくうちに徐々に他人に対する意識が減っていき、自分のストレスや自分の幸せ、自分の満足度ばかり気にするようになっていきます。
自分を第一に考えるのは当たり前で決して悪いことではありませんが、最初から他人に興味がない人とリセット癖で興味がなくなってしまった人だと微妙に人付き合いに違いがあるようにみられます。
他人に興味を持たなくなって自分のことばかりになってしまった人はストレスに敏感で余裕がありません。
余裕がないと側から見ても印象が悪い方に転がりやすくなってしまいます。
④軽薄な人間だと思われる
結果として、
何度もリセットを繰り返し、
他人への意識が薄くなり、
自分のことに精一杯で余裕がなくなってしまうと表面だけでコミュニケーションをとるあまり信用できない人に見られてしまいがちです。
信用度が下がると結果的に自分がやりたいことにも影響が出てしまうためさらにストレスは溜まり、ストレスがたまるとまたリセットをするという悪循環になりやすくなってしまいます。
リセットをするメリットもある
以上リセットを繰り返すことで起こってしまうデメリットについてお話ししました。
他にも熱しやすく冷めやすい印象に見られたりというのも特徴です。やはり周りからの印象で損をすることも増えてくるでしょう。
しかし、もちろんメリットもあります。
辛くてしょうがないのにいつまでもその空間に居続ける必要もありません。
支配されそうになっている
パワハラなど、自分が気持ちよく仕事や作業をするために周りに辛い思いを強いる人がいます。そんな場所で我慢し続ける必要はありません。
以前レッスンに来た生徒でも、講師のパワハラが辛くてと相談してきたことがありました。
そんな場所で無理をすることはないのでリセットは正しい判断です。
職場でセクハラやパワハラがある、恋人がストーカー化した、などに付き合い続ける必要はありません。
共依存になっている
自分を省みることなく誰かに必死になっていたりする人もリセットがいい方向に働きます。
共依存は依存している対象がいなくなると自分のメンタルが不安定になります。自身が不安定になるだけならまだしも、依存が強くなってくると共依存を邪魔する人を排除しようとしたり周囲にまで影響を及ぼしかねません。
そう言った理由から、冷静に対処できるうちにリセットを試みるのはとても大切な判断です。
前向きな気持ちで新しいことに取り組める
そのように大変な状況の人でなくとも、リセットをすることで心機一転気持ちを切り替えて取り組むことができるようになります。
煮詰まった時に一息つくのと同じです。
新しい発見、新しい出会い、嫌なことから解放され余裕を持った心で踏み出せるというのは決して悪いことではありません。
リセット癖がつかないよう気をつけるには
大切なのはバランスです。
リセットは薬みたいなもので毒にも薬にもなります。
用法用量を守って正しく使いましょう。
最後になんでもリセットに頼らないよう、いくつかの判断・選択肢をご紹介します。あなたの判断に役立ててください。
必要以上に気にしない
真面目な人や熱心な人、空気が読める人ほど気を遣って自分に蓋をしがちです。
事実と感想、自分のことと他人のことを一度線引きして、なんでも自分一人で抱え込まないようにしましょう。
メリットにも目を向ける
逃げ出すことが悪いわけではないですが、リセットすると手放してしまうものもあります。
自分が手放して失ってしまうものと、手放すことで得られるものを冷静に天秤にかけましょう。それによってもう少しだけ頑張ってみようと思えたり、環境を変化させる方法はないか探るようになるかもしれません。
ほんの少し距離を取る
完全にリセットではなく、第三の選択肢として少しだけ距離を取れないか考えてみてください。
メリットに目を向けると似ていますが、解決策として可能な限り嫌なこと・ストレスの原因と関わらないで済むかどうか意識してみましょう。人によってはリセットしなくてもそれで済む場合もあります。
嫌なことをリフレーミングする
自分が不快に感じている部分を、言葉を置き換えたり視点を変えたりすることで解決できないか試してみてください。
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複数のコミュニティを持つ
ストレスが溜まるような環境があったとしても、それを解消できるくらいの環境が別にあれば頑張れる場合もあります。
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