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鍛えるよりもまずチェック!歌で息がもたないのは肺活量が原因じゃない!

上手に歌いたいけど肺活量がない。
もっと肺活量を鍛えたほうがいいんだろうか。


そんな人に読んで欲しいお話です。


こんにちは、ボイストレーナーの入来院真嗣(@contro_re)です。

普段はプロや歌の専門学生、その他夢を追いかける人たちと一緒に毎日レッスンしています。講師業の前は事務所を通して声優俳優・音楽活動などを経験してきました。


『今回のテーマ』

・息がもたない原因は肺活量以外にもある
・それでも肺活量(呼吸筋)を鍛えたい人は
・肺活量よりも呼吸と発声を適切に管理しよう

 

今回は “肺活量” についてのお話です。歌っていて特定のフレーズが息がもたない、もしかして自分は人より肺活量が少ないんじゃないだろうか、という悩みを相談されます。

本当に肺活量自体が少ない人もいますが、半分以上の人はそれ以外が原因のことが多いです。僕自身もそうでした。

それでも鍛えたい人向けにトレーニングも紹介するので、ぜひ、最後までお付き合いください。

 

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肺活量がない”以外”の可能性のほうが高い

 

まずは誰もが口にする『肺活量』についてです。

肺活量の意味を正しく説明できますか?

 

 
生徒ねこ
息の量!

 

その通り。
肺活量とは『息を最大限吸い込んだ後に肺から吐き出せる空気量のこと』です(wikipedia参照)。


しかし、歌っていて「息がもたない!」という人に試しに強く息だけを吐いてもらうことがあるのですが、結構吐けていることが多いです。



『歌っている時より強く息を吐いているのに、歌っている時より長い時間吐くことができる。』これって不思議ですよね。この場合原因は “肺活量のなさ” でしょうか?

以下、肺活量以外が原因で結果的に息がもたなくなっている場合をご紹介します。

 

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①呼吸が浅いから肺活量がないと勘違いする

 

呼吸が浅い人は本来もっともっと息が吸えるのに、少ない呼吸で回数が多かったり、少ないまま慣れてしまって生活しています。原因は大きく分けて2つです。

 <呼吸が浅くなる原因 > 
a:姿勢が悪く深い呼吸が邪魔される
b:浅く細かい呼吸が習慣化している

何が原因かは人によるので、当てはまらないなという人は読み飛ばして次の原因に進んでください。

 

a:姿勢が悪く深い呼吸が邪魔されている

 

一番わかりやすい例は猫背です。

 

 
生徒ねこ
にゃぁ

 

背中が曲、胸が落ち、首が前に出ている状態。

さらに肩が前に入っていたりすると肺が膨らむた目の空間が狭く、肋骨が広がりきれないため息をしっかり吸うことができません。

歌う時にそういう姿勢になっている人は、先ほどのように試しにいっぱい息吸ってたくさん息を吐いてみてという挑戦をした時は無意識に胸周りをしっかり広げ、肺いっぱいに空気を取り込んでいます。しかし、その使い方の違いに気づいていません。


姿勢の意識はとても大切です。
呼吸一つ、動き一つ、全て身体の様々な部分が連動しているということを感じることができればそれだけで歌は上手くなる可能性があります。詳しくはこちらの記事をチェックしてみてください。

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b:浅く細かい呼吸が習慣化している

 

姿勢等が原因で慢性的に浅い呼吸になってしまっている人は、姿勢を変えただけでは呼吸量が変わらない人ももちろんいます。その場合肺活量を増やす練習ではなく、『深い呼吸』を意識する練習がとても大切です。

やってみよう

1・肘を開いて息を吸います
2・腕を真上に伸ばし万歳をしながらさらに息を吸います
3・息を吐きながら真っ直ぐ伸引きった手を左右に開き気をつけの姿勢になるまで吐きます
(4・さらに腕を胸の前で交差するまで動かし、猫背になりながら息を吐き切ります)

 

座って行う場合は3まで、直立の場合は4まで挑戦しましょう。できれば立って4までやることがおすすめです。

深く息を吸い、深く息を吐くという行為を胸周りをしっかり動かし肋間筋(呼吸に必要な筋肉)を使いながら行っていきます。

呼吸が浅く慢性化してしまっている人はこれだけで肺活量が増えたと感じるようになるでしょう。

 

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②発声に息漏れが多いから肺活量がないと勘違いする

 

次に多い勘違いとして、肺活量の問題ではなく発声の問題であることが考えられます。

 

 
生徒ねこ
どゆこと?

 

試しに『おはようございます』とひそひそ声で話してみてください。

 

普通に喋るより沢山の息を使っているのを感じられるでしょうか?

同じ文字数なのに使う息の量が増えるということは、それだけ早く肺の中の空気がなくなります。


「自分は人より肺活量がないんです、だって歌っていて全然息がもたないから」という人は自分の声に無頓着な人が多いです。普段の喋り声や歌声はあくまで無意識に選択した発声のバランスでしかありません。

 

息漏れ少なく声を出してみよう

 

このタイプの人は肺活量を鍛えることよりも発声バランスを見直し、息漏れが少ない状態でも自由に声を出せるようにすることが大切です。

この手の練習方法はネットでも沢山見つけることができます。


・エッジボイスを出してみよう
・息漏れ少なくアの口でエと発声してみよう
・息漏れ少なくイの口でエと発声してみよう
・余計な息漏れをさせずグッグッグッグッと声を出してみましょう



発声バランスが裏声に近く、息漏れが多い人ほど声帯の閉鎖が強くなっただけで喉が閉まって余計な力を入れているような気がして嫌になる人が多いですが、肺活量を鍛えるよりもよっぽど効果的に息がもってフレーズをしっかり歌えるようになります。

 

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③余計な緊張で息が吸えていないから肺活量がないと勘違いする

 

もう一つよくある勘違いが、自分で息が吸えていないのに肺活量がないと勘違いしているパターンです。

①の『呼吸が浅い』とも近いですが、吸気に注目しているためあえて分けてみました。

やってみよう
・腹直筋をガチガチに固めたまま息を吸おうとしてみてください。

 

 
生徒ねこ
…吸いづらい?

 

うん。
とても吸いづらくなります。

今固めてもらった腹直筋(鍛えたら6つに割れるやつ)は呼吸に関わる “呼吸筋” の “補助” をする筋肉の一つで、主に『呼気(吐く息)』時に補助的に使われる筋肉とされています。

……言葉が難しいですね。

ざっくりいうと、腹直筋は肋骨につながっています。

息を吐く時に腹直筋がほんの少し補助で入ると、息を吐く時肋骨が下がるのを手伝ってくれるのですが(使いすぎは発声時の喉にも影響するので基本は意識しません)、吸う時に上に広がろうとする肋骨の動きとは喧嘩してしまいます。


普段から発声時に余計な力として腹直筋を使いすぎている人は、歌っている間のわずかな時間で息を吸おうとしてもこれが邪魔をして十分に広がってくれません。

普通の人と違い、息を吸うために『息を吐く→余計な力を抜く→息を吸う』という無駄なステップが挟まれてしまうため間に合わず、ちょっとしか息が吸えないのです。
 

少ない息で次のフレーズをまた歌っていこうとするので、力めば力むほど、フレーズ次第ではどんどん息が少なくなっていき、途中で歌をやめてでも息を吸わなければいけない瞬間が出てきてしまいます。

こういう人は肺活量より胸郭の安定、そして横隔膜や腹横筋・腹斜筋の連動の意識が大切になってきます。

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それでも肺活量を鍛えたい人は

 

以上肺活量の問題と見せかけて実は足を引っ張っている要因のお話をしました。

基本的にこの辺を徹底して改善していければ肺活量のトレーニングは後回しでも構わないくらいです。

しかし、プロでも様々なトレーニングで肺活量(呼吸筋)を鍛えている人がいるのも確かです。それ自体は決して悪いことではありません。

最後にそのトレーニング法をいくつかご紹介したいと思います。

呼吸筋を鍛えるのに効果的な練習法

1・深く少ない呼吸
2・ロングブレス
3・パワーブリーズ
4・水泳・ジョギング  

 

1・深く少ない呼吸

とても簡単です。
数字は目安ですが、5秒吸って、5秒止めて、10秒吐くを繰り返してみてください。

これで1分間の呼吸は3回になります。

このように深く、静かに呼吸の回数を制限することで呼吸筋を刺激し、効率よく働かせる訓練になります。

 

2・ロングブレス

詳しくはこちらの記事を参照してください。

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呼吸の中でも吐く息のコントロールに注目した訓練法です。余計な力みを加えず、吐く息を呼吸筋でしっかりコントロールできるようになれば歌の表現により細かい引き出しを作ることができるでしょう。

純粋に吐く力を鍛えるだけなら風船を膨らませたりするのも一定の効果があります。100均などで簡単に手に入るため試しに練習してみるのもありかもしれません。

 

3・パワーブリーズ

逆に呼吸筋の中でも吸う筋肉を鍛えたい場合におすすめなのがこちらです。とあるバラエティ番組で B’z の稲葉さんが使用しているのが紹介され一気に知名度が上がりました。

 

 

一定以上の力で息を吸おうとしないと空気が入ってこない仕組みで、負荷をかけることで呼吸筋を鍛えていきます。稲葉さんが一番負荷の高い赤色を使用しているためこちらに飛びつく人が多いですが、肺活量が少ない、呼吸が弱いという自覚のある方は標準の緑や重負荷の青から始めることをオススメします。

 

4・水泳、ジョギング

誰でも気軽に挑戦できて効果があるのはやはり有酸素運動です。スポーツジムのランニングマシンの上で走り続ける人もいますね。

特に水泳は関節への負担も少ないためオススメです。ブレスコントロール、筋持久力、バランス、など全体的に効率よく鍛えることができるため是非とも取り入れて欲しいです。

 

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肺活量よりも呼吸を適切に管理しよう

 

今回は肺活量の悩みについてお話ししました。

肺活量を鍛えることは大切ですが、実際はそれよりも適切に発声と呼吸のバランスをコントロールすることが重要です。

自分じゃいまいちわからないという人は是非レッスンに来てください。

お金をかけたくない!という人は シアーミュージック などの街のスクールが無料体験をやっているので、そこでまずアドバイスをもらってみるのもオススメです。

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