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オンラインレッスン(ボイトレ)の効果や感想を現役講師がお話しします

ボイトレのオンラインレッスンが気になっている
受けてみたいけど効果はあるの?
デメリットがあるなら知りたい


こんな疑問にお答えします。


こんにちは、ボイストレーナーの入来院真嗣(@contro_re)です。

普段はプロや歌の専門学校の学生、その他歌が上手くなりたい人達とレッスンをしています。もちろんオンラインレッスンも経験済みです。

『今回のテーマ』

・オンラインレッスンのメリット
・オンラインレッスンのデメリット
・実際にレッスンしてみての体感

 

今回はボーカルのオンラインレッスンについてお話しします。

コロナウイルスの問題などにより、対面でのやりとりがどの業界も難しくなってきました。

防音のスタジオでマンツーマンでしっかり声を出すボイストレーニングは難しいどころの話ではありません。どの団体どの先生もみんな対応に追われています。

そんな中で話題になってきたオンラインレッスン。

実際に生徒とオンラインレッスンを重ねてきて感じた様々な部分について紹介します。ぜひ最後までお付き合いください。

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オンラインレッスン(ボイトレ)のメリット

 

まずはオンラインレッスンの良い面です。

何が違うんだと思う人もいるかもしれませんが、様々な面でメリットがあります。

 


 ①リラックスしやすい


 ②交通費、時間の節約


 ③遠くの講師ともやりとりできる


 ④じろじろ見るのに抵抗が少ない


 ⑤安価なところが多い


 

①リラックスしやすい

 

あくまで『自宅で受けられる』という前提でお話をしますが、自分のテリトリーにいながらレッスンを受けられるというのは安心感に繋がります。

人によっては講師から求められていることや鳴っている楽器の音量に合わせようとしすぎていつものリラックスさを出せない人もいます。『家だとできるのに』という人はこの辺が原因かもしれません。

実際あった例ですが、普通に歌っていたつもりが「そんな小さい声で歌いたいの?」と言われ、いつも必死に声だけは出しながらレッスンを受けていたらある日突然「声を出すのが気持ち良いのか知らないけど、歌はそんなに大きな声出す必要ないよ」なんて言われて混乱したという相談を受けたこともあります。結果的にその生徒は余計なことに気を使いすぎてすっかり疲れてしまったそうです。
 

自宅で受ける場合はそういう事態は起こりにくいです。

自分の空間にいるので冷静さを保ちやすいですし、機材を通したやりとりのため問題があるレベルで声が小さすぎる・大きすぎるでもない限りそういう指摘をする人は少ないです。

実際どれくらいのボリュームで歌っているか、声が出ているかがわかりにくいからその辺を気にしてくる講師も少ないと聞きます。

 

②遠くの講師ともやりとりができる

 

オンラインレッスンならではの例としては、遠く離れた場所同士のレッスンが可能だということです。

回線さえ安定していれば距離は関係ありません。

まだまだ都心部に出ないと受けられないボイストレーニングですが、オンラインレッスンならその心配がいらないのです。


当たり前ですが、オンラインでレッスンを受ける以上交通費は必要ありません。

そしてお金以上に大事なのが時間。オンラインレッスンであれば移動にかかる時間もゼロなのでその時間を別のことに有意義に使うことができます。

 

地方にいながら距離が理由でボイストレーニングに手が出せなかった人は一度挑戦してみるのも良いかもしれません。

街のボーカルスクールによってはオンラインでの体験レッスン、郵送での入会申込書のやりとり、そしてオンラインレッスンと自宅にいながら全てを完結させることもできるようなシステムを作っているところもあるそうです。

 

③感染リスクがない

 

2020年の今の状況で言うとコロナウイルスの感染が一番大きな問題になっています。

感染自体も怖いですし、感染した後にかけてしまう周りへの迷惑や周りからの視線も気になります。

しかし、オンラインレッスンであればボイストレーニングが原因でコロナにかかることはありません。
(喉に負担のかかる発声をして炎症、熱を持ってしまい風邪にかかりやすくなるということは考えられます)

 


各団体しっかりと対策をした上でレッスンを行なっていることとは思いますが、そういうのを知らない人からすると『こんな時期にマンツーマンで歌の練習?』なんて見方をする人もいます。

 

オンラインであれば安心ですね。

 

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④じろじろ見る抵抗が少ない

 

オンラインレッスンをする時、パソコンであれスマートホンであれ、機材を通して相手を見ることになります。

自分のテリトリーにいながら、直接ではなく画面越しに相手とやりとりをするのでしっかりと相手を観察することができるのです。』

『発声練習には姿勢が大事』という話をして実際にやって見せても、人見知りして相手を見るのが苦手という人は講師の手本をあまりみてくれません。


もっと大変なのが顔周りの状態です。

力んでこうなっているよ、こうなっているのをこうして欲しいよ、という話をしても顔を見てくれない場合もあるのです。

 

その点オンラインであれば、相手を冷静に見つめ続けても対面ほど緊張しません。

気をつけたい部分をしっかりチェックすることもできるし、大抵のオンラインの映像のやりとりでは自分自身も写っているためそれをもとにちゃんとできているかどうかのチェックまでこだわることができます。

 

⑤比較的安価なところが多い

 

オンラインレッスンは通常の対面レッスンと比べて少しだけ安価に設定されていることが多いです。

これはまだまだ業界全体で手探り状態であること、そして講師も自宅からの場合交通費や移動時間の負担などがないことが理由です。

生徒からすれば自分一人では上達が不安だったり誰かからのアドバイスが欲しい時、より安くレッスンを受けられるというのはありがたいですね。

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オンラインレッスン(ボイトレ)のデメリット

 

次にデメリットです。

オンラインレッスンは配信のための機材がレッスンの満足度になかなかに影響します。

 


・ネット回線    
・webカメラ
・マイク

 

機材とは主にこの3つです。

マイクで音を拾い、カメラで映像を拾い、それらをネット回線を通じて相手の所に届けます。

 

『主な問題』


 環境

 機材

 タイムラグ

 集中力


 

それでは一つ一つデメリットを説明します。

 

環境

 

シンプルに、『自分が声を出せる環境を持っているかどうか』は大きな問題です。

いけると思って声を出していたら途中で苦情が来て中断、それだけならともかくレッスン料の返金を要求されたというトラブルを過去に聞いたことがあります。


最近ではその辺のトラブル例も溜まってきて、支払いの前に説明をするところが多くなってきていますが、やはりお互い安心してレッスンに集中できる空間は必要です。

 

機材(画質・音質)

 

マイクとカメラは『画質・音質』に影響します。

 

画質は “発声に影響する姿勢の細かい変化” に関わります。

音質は “発声に影響する共鳴等の細かい変化” に関わります。

 

これらはつまり、レッスンの “質” に影響することを意味します。

講師もそれぞれの経験からある程度『今はこういう状態なんだろうな』と推測することは可能です。しかし、その推測を確認するための作業をしなければいけなかったり1レッスンの時間あたりの質がどうしても変わってしまいます。
 

これは講師側だけでなく、生徒側も同じです。

対面のレッスンと比べるとどうしても音の変化が分かりづらいです。

また、画面の大きさはそのまま確認のしづらさにつながります。

いいマイクとカメラを用意したとしても回線の上限から結局限界があったりと、どれか一つをいいものにすればいいわけではないというのも難点です。

この辺は対面のレッスンが圧倒的に有利です。

 

タイムラグ

 

現在の通信回線ではどうしても音のズレが生じてしまい、講師がピアノ伴奏をしながら遠くの生徒がそれに合わせて歌うということが難しくなっています。

一応講師がリズムを狂わすことなく伴奏し、生徒の声を自分の演奏合わせようとせず引き続けて声のみを純粋に判断するという作業に挑戦している方もいるようですが、僕は無理でした。アカペラで歌ってもらうか、生徒側でカラオケ音源を用意して歌ってもらっています。
 

音階を使った発声練習にしても、弾いて実演して、「どうぞ」と相手に声だけ出してもらうと言ったような手法をとっています。スケール用の音源を渡してレッスンをすることも可能ですが、この辺は正直まだ手探り状態です。

また、同時に伴奏と歌唱ができないくらい音ズレがあるということは会話のスムーズなやりとりも難しくなります。

質問や感想、それをどういう顔をして話しているかなどが対面よりわかりづらいためこの部分も対面の方が圧倒的に有利です。

 

集中力


これは生徒側の問題です。

自宅という落ち着いたいつもの空間から挑戦するためどこか集中力にかけてしまう人もいます。この辺は人によると思いますが、ついつい気が緩んでしまう人もいる、と知っているだけでもレッスンの受け方が変わってくるかもしれません。

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実際にオンラインレッスン(ボイトレ)をしてみて

 

最後に講師側としてオンラインレッスンをしてみての感想です。


音質や画質、回線環境はある程度仕方のないものとして、個人的に一番気にして欲しいのは『映っている範囲や角度』です。

 

机の上のノートパソコンや、どこかに立てかけたスマホ。これで決して悪いわけではないですが、より充実したレッスンを求める場合、気軽に引いて全身が映ったり気軽に近づけたりするような状態が理想です。

姿勢は効率的な発声を覚えたり確認するのにとても大切なヒントです。

 

近すぎて顔しか写っていなかったり、映ってはいるもののすごく見上げたり見下ろしたりしているようなカメラ位置だと確認もしづらいですし自分も映像で覚えることができません。

自由にカメラに映る姿を変えられる、確認できる状態を作れると最高です。

 

今のところまだ対面の勝ち

 

様々なメリットのあるオンラインレッスンですが、現状個人的にはまだ対面のレッスンの方がやりやすいと感じています。

これから時代に合わせてどんどんオンラインの需要が増え、技術自体も進歩していけばオンラインが当たり前の日も来るかもしれません。

しかし、最初に述べたように、地方の人であったり外に出るのが不安である人であればオンラインレッスンは必ずあなたの役に立ちます。迷っている方はぜひ挑戦してみてください。

 

間をとっているスクールもある

 

また、記事した広告にもありますが、街のスクールとして有名な “シアーミュージック” であれば『スクールには足を運ぶけど、先生と生徒の部屋は別々』という2ブース制をとっています。部屋同士をカメラとスピーカーでローカルで繋いでいるため、音ズレなく安心してレッスンができるそうです。

興味が湧いた方は体験レッスンを受けてみてはいかがでしょうか。

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